団子状の仔犬団

回文ぽくしたかった…

舐達麻に見る、大麻合法化に向けた提案

今もっとも勢いのある日本のヒップホップ・グループ(原文ママ)、である舐達麻のインタビューを読んで驚いた。

 

舐達麻がブチかますコンプラ無視の“超”大麻論──なぜ「たかだか大麻 ガタガタぬかすな」とラップするのか|日刊サイゾー


以下引用

BADSAIKUSH
日常で何気なく見ているモノや光景を、生まれて初めてそれまでと異なる視点でとらえる経験をしたのが大きかった。

 

BADSAIKUSH
(前略)
だけど、何年も大麻と真剣に向き合うと、良い意味で自分と身内のことしか考えなくなる。
他人なんてどうでもいいっていうことじゃないんです。
自分と周りを大事にすることが、他人も大事にできることにつながる。
(後略)

 

DELTA9KID
俺はいわゆる一般家庭とはちょっと違う、変わった愛を受けて育ったんです。
だから、大麻と出会ってから人とのつながりを大事にするとか、ごく普通の愛についてわかってきた気がします。

 

BADSAIKUSH
俺らの仕事は、大麻と真剣に向き合って自分を磨き、芸術をどんどん良くしていくこと。
(後略)

 

DELTA9KID
大麻と向き合うことで深く考えることができる。リリックを書くのに集中して、ひとつの事柄からいろんな言葉を生み出せる。


引用ここまで


このインタビューを真に受けるのであれば、舐達麻は大麻が無ければ、

・モノや光景を、それまでと異なる視点でとらえる経験をしていない。
・自分と周りを大事にすることができず、他人も大事にできない。
・人とのつながりを大事にするとか、ごく普通の愛についてわからない。
・自分を磨けず、芸術をどんどん良くしていくことができない。
・深く考えることができない。リリックを書くのに集中できず、ひとつの事柄からいろんな言葉を生み出せない。

ということになってしまう。

 

これは由々しき事態だ。

特に重要なのが一つ目の項目で、私の知る限り、作家とか画家とか音楽家などの芸術家は、モノや光景を異なる視点で見ることに命を懸ける。
それはそのような視点が創作活動の根源であり、芸術家自身のアイデンティティでもあるからだが、他の芸術家がシラフで行うことを、舐達麻は大麻を使用するというハンデを背負って行わなければならない。

しかも、今もっとも勢いのある日本のヒップホップ・グループである舐達麻が、大麻が無ければ創作できないのなら、他のヒップホップ・グループも大麻無しでは創作できないだろう。

大麻が犯罪とされている現代日本では、ヒップホップ業界は非常に窮屈な立場に置かれていると言える。

ヒップホップ文化の発展が遅れてしまうこともあるだろう。

 

そこで、ヒップホップ・グループが大手を振って大麻を使用できるよう、以下の提案を行う。
日本の麻文化の保護のために、麻農家が大麻の栽培を規制付きで許されるように、日本のヒップホップ文化の保護のために、ヒップホップ・グループは大麻の使用を規制付きで許されるよう世論に働きかけるのはどうか。


例えば、次のような規制をかけるのはどうだろう。

ヒップホップ・アーティストは月に一回役所に行って、その月に使用できる分の大麻を受け取る。
その大麻を使って創作活動を行い、次の月になったらまた役所に行って、大麻の使用記録と未使用の大麻、さらに成果としての創作物を提出して、問題が無ければ次の大麻を受け取る。

こうすれば、きちんと規制されたうえで大麻を使用できる。
まあこの辺は、実際に使用する人と立法の間で最適な形を模索してもらうのがよいだろう。


世論は規制付きとはいえ、大麻合法化に抵抗があるだろう。
危険薬物は犯罪の温床であるし、健康を大きく損なうというイメージがある。
保守的で潔癖な傾向がある日本人には受け入れがたい。
しかし、ヒップホップはすでに多くの人間の支持を得ているし、市民権もあると言っていい。
大麻が無ければ創作ができないというヒップホップ・グループのハンデと、ヒップホップ文化の保護を中心にアピールすれば、同情の声が高まって法整備できるのではないか。


ところで、国から貰う大麻で創作するヒップホップ・アーティストはギャングスタなのだろうか。